メールマガジン


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◆◇◆ 佐野国際特許事務所 メールマガジン ◆◇◆
                                    2010年6月17日 第12号
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発信元:佐野国際特許事務所

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このメールマガジンは、弊所とお取引のあるお客様や、過去に名刺交換等を
させて頂いたお客様等を対象に送らせて頂く、無料のメールマガジンです。

知的財産に関する昨今の話題や、お客様の実務上お役に立つと思われる情報を
ピックアップして、送らせて頂きます。

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目次

◆◇ 展示会出展のお知らせ ◇◆

◆◇ 特集 特許などの費用でメリットを得る方法(その4) ◇◆

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◆◇ 展示会出展のお知らせ ◇◆
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来たる6月23日(水)〜25日(金)、東京ビッグサイトにて、「第21回 設計・製造
ソリューション展」が開催されます。
同展示会の「知的財産・技術戦略支援ゾーン」に、私達佐野国際特許事務所が
出展いたします。

同展示会においては、弊所の提供するサービスのご紹介に加え、特許、商標等、
知的財産全般に関する説明や、知的財産を皆様の企業活動に生かしていくため
のご提案をさせて頂く予定です。

入場料は、招待券をお持ち頂ければ無料です!!
招待券は、下記ホームページから簡単に入手可能です。
http://www.dms-tokyo.jp/

また、当然ですが、ブースでのお話は無料です。

たとえば、特許や商標の出願のご経験のない方、特許権や商標権がらみの事件で
現在困っていらっしゃる方、会社の事業展開に関する明確な指標をお探しの方
など、様々なお客様のニーズにマッチしたお話を提供させて頂くつもりです。

皆様ご多忙と思いますが、お時間の許す方は、是非弊所ブースにお越し下さい。

なお、ブースにお越し頂ける方は、事前にアポイントを入れて頂けますと
ありがたい次第です。
アポイントは、下記連絡先までご連絡下さい。


<連絡先>
佐野国際特許事務所 弁理士 石井 明夫
E-mail: a-ishii@sanopat.jp


<出展詳細>
・展示会名称:第21回 設計・製造ソリューション展
http://www.dms-tokyo.jp/

・会期:2010年6月23日(水)〜25日(金) 10:00〜18:00(25日(金)のみ17:00終了)

・会場:東京ビッグサイト 東館
http://www.bigsight.jp/

・主催:リード エグジビション ジャパン株式会社
http://www.reedexpo.co.jp/reed_hp/

・出展コーナー:知的財産・技術戦略支援ゾーン

・小間番号:10−8 (東館第2ホールと第3ホールの境界付近です)

・入場料:\5000、ただし招待券をお持ちの方は無料
招待券は下記ホームページから簡単に入手可能です。
http://www.dms-tokyo.jp/

・会場までのアクセス
(1)電車
・りんかい線「 国際展示場 」駅下車 徒歩約7分
・ゆりかもめ「 国際展示場正門 」 駅下車 徒歩約3分
(2)バス(都営バス)
・東16系統(豊洲駅前経由):東京駅八重洲口 ←約40分→ 東京ビッグサイト
・海01系統(豊洲駅前経由):門前仲町 ←約30分→ 東京ビッグサイト
・虹01系統 :浜松町駅 ←約40分→ 東京ビッグサイト
(3)その他
・空港バス、水上バスなどでもお越しいただけます。
詳しくは、下記URLをご覧下さい。
「交通アクセス」
http://www.tokyo-bigsight.co.jp/access/index.html

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◆◇ 特集 特許などの費用でメリットを得る方法(その4) ◇◆
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<<はじめに>>

特集4回目は、これまでご紹介してきた方法でどのぐらいの費用のメリットを
受けられるのか、シミュレーションをしてみたいと思います。

特許出願等のご経験のない方や、これから審査請求等の手続をはじめて行う
方にとって、特に有用な情報になるのではないかと思います。

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<<特許法等の規定による費用の「軽減」>>

まず、費用の「軽減」について簡単におさらいします。
(弊所メールマガジン第9号参照)

特許法等の規定によって、金銭的に不利な人や団体が特許出願や特許等の
費用についてメリットを得られるケースがあります。
費用のメリットを得る手続は「猶予」「軽減」「免除」の3種類がありますが、
ここでは「軽減」をとりあげます。

「軽減」を得られる手続主体は、以下(a)〜(k)の人又は法人です。

(a)資力に乏しい個人
(b)資力に乏しい法人
(c)研究開発型中小企業
(d)大学等、大学等の研究者
(e)大学等承認TLO
(f)特定の独立行政法人
(g)特定の独立行政法人認定TLO
(h)公設試験研究機関
(i)地方独立行政法人
(j)国
(k)国立試験研究機関認定TLO


「軽減」を得られる手続対象は、具体的には以下(A)〜(D)の4つです。

(A)出願審査請求料(特許法第195条の2)
(B)特許料1〜3年分(特許法第109条)
(C)実用新案技術評価書請求料(実用新案法第54条)
(D)実用新案登録料(実用新案法第32条の2)

「軽減」が認められる手続対象は、手続主体によって異なりますが、
(A)の「出願審査請求料」と(B)の「特許料1〜3年分」は、(a)〜(k)全ての手続
主体に認められます。


「軽減」により、支払う金額を減額してもらえます。
多くの場合、本来特許庁に支払うべき費用の1/2に減額されます。

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<シミュレーションのモデルケース>

次に、重要度の高い「出願審査請求料」と「特許料1〜3年分」の「軽減」を、
下記モデルケースに基づいてシミュレーションしてみます。

モデルケース
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<「軽減」シミュレーション(1):「出願審査請求料」の場合>

出願審査請求料は、基本料金(一律)と、請求項加算額(請求項数に応じて変動)
とからなります。
上記<モデルケースA>の場合、本来特許庁に支払うべき出願審査請求料は、

<基本料金(X)>
\168,600
<請求項加算額(Y)>
\20,000 (\4,000(単価)×5(請求項数)=\20,000)
<合計(Z(=X+Y))>
\188,600 (\168,600+\20,000=\188,600)

となります。

これが、「軽減」によって本来の費用の1/2に減額されるので、

<軽減された費用(Z'(=Z×1/2)>
\94,300 (\188,600×1/2=\94,300)

となります。
出願1件あたり10万円近く安くなるので、かなりお得ですね。

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<「軽減」シミュレーション(2):「特許料1〜3年分」の場合>

特許料も、基本料金(一律)と、請求項加算額(請求項数に応じて変動)とから
なります。
上記モデルケースBの場合、本来特許庁に支払うべき特許料は、

<基本料金(x)>
\6,900 (\2,300(1年毎の基本料金)×3(年分))
<請求項加算額(y)>
\3,000 (\200(単価)×5(請求項数)×3(年分)=\3,000)
<合計(z(=x+y))>
\9,900 (\6,900+\3,000=\9,900)

となります。

これが、「軽減」によって本来の費用の1/2に減額されるので、

<軽減された費用(z'(=z×1/2)>
\4,950 (\9,900×1/2=\4,950)

となります。


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<<特許法等の規定による費用の「返還」>>

一度特許庁に支払ってしまった「出願審査請求料」の「返還」が認められる
場合があることは以前ご紹介しました。
(弊所メールマガジン第11号参照)

基本的には、その特許出願が以下の条件を満たす場合に「出願審査請求料」の
返還が認められます(特許法第195条第9項、第10項)。

(1)その特許出願に対し、「放棄」又は「取下」の手続が行われていること。
(2)「放棄」又は「取下」の手続が行われた特許出願に対し、「拒絶理由通知」
や「特許査定の謄本の送達」等が行われていないこと。
(3)「放棄」又は「取下」の手続から6ヶ月以内であること。

「返還」が認められると、特許庁に支払済の「出願審査請求料」のうちの1/2
が返還されます。

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<シミュレーションのモデルケース>

上記<モデルケースA>にに基づいて「返還」のシミュレーションをしてみます。

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<「軽減」シミュレーション:「出願審査請求料」の場合>

上記「「軽減」シミュレーション(1)」で説明した通り、上記<モデルケースA>
の場合、本来特許庁に支払うべき出願審査請求料は、

\188,600 (\168,600(基本料金)+\20,000(請求項加算額)=\188,600)

となります。

このうち、本来の費用の1/2が返還されるので、

<返還される費用>
\94,300 (\188,600×1/2=\94,300)

となります。
つまり、「返還」によって「軽減」と同額の費用的メリットが得られます。

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<追記1>

「出願審査請求料」も「特許料」も、その特許出願や特許における請求項の数
によって変動します。
従って、請求項の数が「5」ではない特許出願や特許の場合、「出願審査請求
料」や「特許料」、更に「軽減」「返還」される費用の額は、上記シミュレー
ションとは相違してしまいます。

つまり、上記シミュレーションはあくまでも「軽減」「返還」される額の、
大体の目安を示すものとして、ご理解頂きたいと思います。

その点、ご注意下さい。

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<追記2>

上記の他に、地方自治体等の補助制度によって費用的メリットを得られる場合
もあります(弊所メールマガジン第10号参照)。
これについては、後日発行のメールマガジンにて、別途シミュレーションを
行う予定です。

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◆◇ 編集後記 ◇◆
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。

過去数回のメールマガジンでは「費用的メリット」を得るための色々な方法を
紹介してきましたが、今回は、それらに基づく具体的な費用算定を試みました。
「軽減」や「返還」によってかなり大きな金額を節減できることがお判り頂けた
かと思います。
是非、今後の皆様の知財戦略において、これらの制度を有効に活用して頂き
たいと思います。

上述した通り、弊所では来たる6月23日(水)〜25日(金)に、「第21回 設計・
製造ソリューション展」の「知的財産・技術戦略支援ゾーン」に出典します。
同ゾーンには、複数の特許事務所や、知的財産関連ITソリューションの開発・
販売メーカー等が多く出展する予定です。

いよいよ展示会の開催まであと1週間足らずとなりましたが、弊所では、
この機会に是非多くの人に弊所や弊所の業務を知っていただくべく、着々と
準備を進めております。

特許や商標の出願をしたことがない方、あるいは、あまりご経験のない方に
とって、知的財産の話は抽象的すぎてピンとこないイメージを持たれている
方も多いかと思います。
ですので、今回弊所では、抽象的な知的財産を具体的かつ視覚的にご提示
するためのツールを準備いたしました。
どのようなツールかは、当日のお楽しみとさせて頂きますので、ご興味が
ある方は、是非ブースへお越し下さい。

皆様のご来訪をお待ちしております。

皆様、引き続き今後ともよろしくお願い致します。

ご意見やご要望があれば遠慮なく、下記の「連絡先」までご連絡下さい。

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発信元:佐野国際特許事務所

〒104-0042
東京都中央区入船1丁目2番9号
八丁堀MFビル9階
TEL:03-3206-2731
FAX:03-3206-2732
E-mail: sanopat@sanopat.jp
URL: http://www.sanopat.jp/

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